大本彩華 自己紹介へ

建てるときの1万円と、住んでからの1万円

公開日:2026/10/03(土) 更新日:2026/10/03(土) 家づくりのこと

こんにちは。

津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。

夏は暑すぎてBBQができなかったので・・・。

今日は久々に!ということであ、秋のBBQ。

魚好きの私にとっては最高の季節。

さんまを今日はいただこうと思います。

 

先日、10年点検に伺ったお客様から、照明についてご相談がありました。

 

築10年を迎え、家の中にはまだLEDではない照明が残っていて。

 

「この照明を全部LEDに交換したら、どのくらいの金額になりますか」

 

というお話。

 

10年前を思い返してみると、ちょうど住宅の照明がLEDへ切り替わり始めた頃。

 

LEDは長く使えて、消費電力も抑えられる。

 

将来的にはLEDにした方がいい。

 

それは分かっていても、当時は照明器具そのものの金額が、従来のものと比べてまだ高かったんですよね。

 

家づくりには、照明以外にもたくさんのお金がかかります。

 

少しでも今の費用を抑えたい。

 

決めた予算を超えないようにしたい。

 

そう考えるのは当然のこと。

 

すべてをLEDにするのではなく、使う頻度の高い場所から採用する。

 

そんな選び方をされる方も多くいらっしゃいました。

 

今回のお客様も、家の照明の約8割は建築時にLEDを採用。

 

残りの2割は従来の照明に。

 

今回は、その残りをLEDへ交換したいというご相談でした。

 

その中で、お客様が言われた言葉がとても印象に残っています。

 

「やっぱり、建てるときにけずらない方がよかったな」

 

もちろん、当時の選択が間違っていたとは思いません。

 

お金を無限に使えるわけではないし、その時にある予算を守ることも大切。

 

今の金額を抑えるという判断が必要なこともある。

 

私たちも当時、今LEDにするメリットとデメリット。

 

今はLEDにしないメリットとデメリット。

 

その両方をお話ししました。

 

その上で、ご予算とのバランスを見ながら一緒に決めたこと。

 

でも10年が経ち、改めて交換を考えたときに、

 

「あの時、しておけばよかったな」

 

という気持ちが残ったのだと思います。

 

家づくりの打ち合わせをしていると、お客様からよく聞く言葉があります。

 

「建てるときの1万円と、住んでからの1万円は違う」

 

同じ1万円なのに、不思議ですよね。

 

計画中の1万円と、住み始めてから改めて工事をするための1万円。

 

金額は同じでも、その感じ方はまったく違う。

 

住んでから交換するとなると、商品代だけで終わらないこともあります。

 

取り外しや取り付けの工事。

 

工事の日程を合わせたり、家具を動かしたり、そのために時間をつくったり。

 

金額には表れない負担も出てくる。

 

だからといって、最初から何もかも高いものを選べばいい、という話ではなくて。

 

大切なのは、今いくら安くなるかだけで決めないこと。

 

後からでも簡単に変えられるものなのか。

 

後から変えると、大きな工事や費用が必要になるものなのか。

 

毎日の暮らしの中で、どのくらい使うものなのか。

 

同じ1万円でも、どこに使うかによって、その先の暮らしは変わります。

 

私自身、お客様のご予算を伺いながらご提案することは、当たり前だと思っていて。

 

でも、お客様の言葉をそのまま受け取り、ただ金額を下げることだけが、本当にいい提案なのか。

 

そこは、私たちも立ち止まって考えないといけないところ。

 

私たちには、これまで家を建て、その後の点検やメンテナンスにも伺ってきた経験があります。

 

建てるときには分かりにくかったことが、5年後、10年後にどう感じられるのか。

 

実際に暮らしているお客様の言葉から教えていただくことも、たくさんある。

 

今の予算を守ること。

 

将来の負担を減らすこと。

 

どちらか一方ではなく、どちらも大切。

 

だからこそ、何を優先して、どこに費用をかけるのか。

 

お客様と一緒に考えながら、時には私たちの経験から、少し踏み込んでお伝えすることも必要なのだと思います。

 

建てて終わりではなく、建ててからもお付き合いが続いていく。

 

私たちだからこそできる提案を。

 

今回のお客様からいただいた言葉を、これからの家づくりにきちんと生かしていきたい。

 

改めてそう感じた、10年点検での出来事でした。

 

1ページ (全7ページ中)