こんにちは。
高気密高断熱の家を自然素材でつくる津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。
来週棟上げを迎える現場も、順調に進んでいます。

今日は、お客様へプランをご提案する日。
2つのプランを前に、これからの暮らしについて、いろいろなお話をさせていただきました。
さて今日は、その打合せで改めて感じた「家を持つということ」の話。
プランは、お聞きしたご要望をもとに、あれこれ考えながらつくっていくもの。
部屋のつながりや窓の位置、日々の動き方。
図面を見ながら、ここでどんなふうに過ごされるだろうと想像を重ねていく。
それでも、ご提案したものがピタッとはまることもあれば、そうでないこともあるんですよね。
図面を一緒に見て、初めて気づくこともある。実際の形になると、「やっぱりこっちがいいかも」という思いが出てくることも。
今回も、その場でいろいろとお話ししながらプランを練り直し、それも持ち帰っていただきました。
考えてきた案を気に入っていただけたら、もちろんうれしい。
でも、一緒に考える中で、お客様の思いが少しずつ見えてくる時間も、やっぱり大切だなと思っていて。
そんな打合せの中で、心に残ったお話がありました。
これまで転勤のある暮らしをされてきたお客様。
一つの場所に腰を据えて暮らすこと。地域に馴染み、その中で子どもたちを育てること。
そうした経験をしてこなかったことについて、ご自身のこれまでを振り返るようにお話しされていました。
そのお話を聞きながら、家を建てるって、建物をつくることだけではないんだなと、改めて感じたんですよね。
その場所で暮らし、周りの人と顔見知りになっていく。
子どもたちが育ち、家族の思い出が、その家にも地域にも少しずつ増えていく。
間取り図には描けないけれど、暮らしの中では大きな意味を持つもの。
もちろん、転勤のある暮らしにも、その土地での出会いや経験がある。家を建てなければ得られない、と簡単に言い切れるものでもないと思う。
それでも、自分たちの家を持ち、ここを拠点に暮らしていこうと決めることで、始まる経験や育っていくつながりはあるんだろうなと。
お客様がこれからの住まいに重ねているのは、部屋の広さや使いやすさだけではない。
その場所で、どんな人生を送っていきたいかという思いもあるのだと感じました。
家づくりを仕事にしていると、間取りや設備、性能のことを考える時間はたくさんある。勉強しなければいけないことも、まだまだ尽きない。
でも、知識を増やすことだけで、いいご提案ができるわけではないんですよね。
どうして家を建てたいと思ったのか。
これまで、どんな暮らしをしてこられたのか。
これから、何を大切にしていきたいのか。
同じご要望でも、その背景を知ることで、考えるべきことは変わってくる。
私たちは家をつくっているけれど、その先にある人の生活に関わっている。その感覚を、忙しい日々の中でも忘れずにいたいなと思って。
家を持つという大きな選択が、そのご家族の人生にとって、いいものであってほしい。
その人たちに合うこと。その地域での暮らしに合うこと。
図面の中だけで考えを終わらせず、そこまで思いを巡らせられるつくり手でありたい。
今日持ち帰っていただいたプランを、ご家族で見ながら、またどんなお話が生まれるだろう。
次にお会いするときは、その続きもじっくり聞かせていただきたいなと思っています。