こんにちは。
津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。
今日は水曜日。
お休みを利用して、朝から長距離のランニングをしてきました。
神戸マラソンに出場するため、最近は少しずつ距離を伸ばしながら練習中。
今日はロングの日。24キロほど走ってきました。
さすがに朝からくたくた。
でも、走り終わった後の爽やかさもあって、なんとも気持ちのいい朝を迎えています。

さて今日は、そんなランニングから感じた数字と体感の話。
走っていると、どうしても走行距離やタイムが気になります。
何分以内に走らなきゃ。
今日は何キロ走らなきゃ。
数字は分かりやすいし、目標があるから頑張れることもたくさんある。
ただ、気づけば「目標を達成すること」ばかりに重きを置いてしまうことも。
昨日は何時に寝たのか。
疲れは残っていないか。
その日の気温はどうか。
風は強いのか、穏やかなのか。
同じ距離を走るとしても、その日の体調や環境は毎回違いますよね。
身体が軽い日もあれば、なぜか足が重たい日もある。
そんな日に、決めたタイムや距離だけを追いかけて無理をすると、怪我につながることもあります。
怪我をして走れなくなってしまったら、本末転倒。
目標を持つのは大事。
でも、数字を守ることだけが目的ではないんですよね。
その日の身体の状態や気候に合わせて、距離やペースを変えていく。
今日は少しゆっくり走ろう。
予定より短くしておこう。
反対に、調子がよければ少しだけ距離を伸ばしてみよう。
数字を見ながら、自分の感覚もきちんと確かめる。
長く走り続けるためには、その両方が必要なんだと思っていて。
この話、家づくりも同じだと思っています。
高気密や高断熱の家を考える上で、数字は切っても切り離せないもの。
私たち自身も、性能を示す数字はとても大切にしています。
感覚だけで「暖かい家です」「快適な家です」とお伝えしても、根拠がなければ分からない。
きちんと計算し、測定し、確認する。
数字があるからこそ、客観的に比較できることもたくさんあります。
なので、数字を否定する話ではありません。
むしろ、大事。
ただ、家の心地よさは、性能を示す数字だけで決まるものでもないと思っていて。
建てる土地によって、光の入り方は変わります。
風の通り方も違う。
道路の位置や周りの建物によって、車を置く場所も変われば、玄関までの入り方も変わってきます。
玄関からリビングへ、どのようにつながるのか。
外から家の中へ入ったとき、落ち着くと感じられるのか。
朝、どこから光が入り、冬の昼間、どこから日射が取れるのか。
同じ性能の家でも、土地と間取りが違えば、感じる心地よさは同じではありません。
そして、住まい心地は数字ですべて測れるものでもない。
どんな素材を使っているのか。
触れたときに、どんな感触があるのか。
家の中に、どんな空気が流れているのか。
どんな香りがして、どんな温度感に包まれるのか。
木の床を素足で歩いたときの感覚や、窓から入る光のやわらかさ。
そうしたものが重なって、ようやく「なんだか心地いい」という感覚につながるのだと思います。
走行距離やタイムだけでは、その日のランニングがよかったかどうかは分からない。
家も、間取りや面積、性能値だけでは、その人にとって本当に心地よい住まいなのかは分からない。
数字ばかりを追いかけると、本当に大切なものを見失ってしまうこともあります。
反対に、感覚だけを大切にして、数字や根拠を確認しないのも少し違う。
数字と体感。
どちらか一方ではなく、どちらも大切ということ。
その土地を見て、光や風を考える。
そこで暮らすご家族の生活を聞き、毎日の動線を考える。
性能を数字で確認しながら、素材や空気感、居場所の落ち着きまで見ていく。
一つの方向からではなく、多面的に家を見る力。
それを私たち自身も、もっと育てていきたいと思っています。
そしてお客様にも、数字だけで家を選ぶのではなく、自分たちはどんな場所を心地いいと感じるのか、どんな暮らしを大切にしたいのか。
そんな感覚を、家づくりの中で少しずつ育ててもらえたら。
数字を大切にしながら、数字だけでは分からないことにも、きちんと目を向ける。
今日24キロを走り終えて、改めてそんなことを感じました。