大本彩華 自己紹介へ

1年の点検と訪問で感じたこと

公開日:2026/07/10(金) 更新日:2026/07/10(金) 日々の気づき

こんにちは。津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。
いよいよ、梅雨が明けましたね!

今年は梅雨に入るのが遅く、梅雨が明けるのが早かったため。
なんだか短く感じましたね。

さて、先日はお引渡しから1年を迎えたお客様のお宅へ、訪問と点検に行ってきました。

家を建てているときは、図面を見ながら、

ここでご飯を食べて。
ここでくつろいで。
冬は暖かく、夏は涼しく。

そんな暮らしを想像しながら家づくりをしていきます。

でも、実際のところは住んでみないと分からない。

想定通りのことばかりじゃないはず。

 

だから、1年点検でお客様に、

「実際に住んでみてどうですか?」

と聞くときは、毎回ちょっとドキドキします。

 

今回、お客様からいただいた言葉は、

「想定外だったことが、ほとんどないです」

というもの。

 

おお。

これは、なかなかありがたい言葉。

 

家づくりでは、完成した瞬間の感動ももちろん大切ですが、本当に大切なのは、そのあと毎日続いていく暮らし。

 

夏を過ごして、冬を過ごして。

暑い日も寒い日も経験して。

実際に料理をして、洗濯をして、お風呂に入って、眠る。

そんな一年間を過ごしたあとに、

「快適です」

と言っていただけることは、家をつくる私たちにとって、やっぱり嬉しいことです。

 

そして、もうひとつ嬉しかったことが。

 

打ち合わせのとき、最後まで迷われていたキッチンの勝手口。

予算のこともある。

本当に使うのかという使い勝手のこともある。

つけようか。

つけまいか。

お客様もずいぶん悩まれていました。

 

そのとき私たちは、実際に暮らし始めてからのことを考えると、

「ここは、つけたほうがいいと思います」

とお伝えをした、勝手口。

 

最終的には、私たちの言葉を信じてつけることになったのですが。

 

あれから1年。

「勝手口、本当によく使っています」

「アドバイスしてもらって、つけて本当によかったです」

 

そう言っていただけて。

ほんとうに嬉しかった。

 

家づくりの打ち合わせでは、お客様が迷われる場面がたくさんあります。

予算もあるし、見た目もあるし、使い勝手もある。

 

私たちの仕事は、なんでも「つけたほうがいいですよ」とおすすめすることではないと思ってて。

必要のないものは、必要ない。

 

でも、これまでたくさんの家を建てて、その後の暮らしも見てきたからこそ、

「ここは、あったほうがいい」

と思うものもあります。

 

もちろん、実際に暮らすのはお客様なので。

だから最後に決めるのは、お客様。

 

それでも、私たちの経験からお伝えしたことが、1年後の暮らしの中で役に立っている。

そして、

「あのとき、アドバイスしてもらってよかった」

と言っていただける。

こういう瞬間は、この仕事をしていて本当に嬉しいなと思います。

 

一方で、今回の訪問では別の気づきもありました。

それは、家のメンテナンスのこと。

「換気扇って、どうやって掃除するんでしたっけ?」

「キッチンの排水桝って、どうやって掃除するんでしたっけ?」

 

そうそう。

お引渡しのときには、もちろん説明しています。

換気扇のお手入れはこうしてください。

排水桝は定期的にここを掃除してください。

ほかにも、家を長く快適に使っていただくために、いろいろなことをお伝えします。

 

でも。

忘れますよね。笑

私だって、たぶん忘れます。

 

新しい家に引っ越すときは、家具を運んだり、荷物を片付けたり、新しい設備の使い方を覚えたり。

それだけでも、まあまあ大変です。

 

そんな中で一度に説明された家のメンテナンス方法を、1年後まで全部覚えておいてください。

 

というほうが、無理な話なのかもしれません。

今回の訪問で改めて思いました。

 

家は、建てて終わりではない。

これは私たちもよく言う言葉ですが、本当にそうだなと。

 

どれだけ性能のいい家を建てても。

どれだけいい素材を使っても。

住み始めれば、分からないことも出てくるし、困ることも出てきます。

だからこそ、

「困ったときに聞けること」

「忘れたころに、また伝えること」

「家の様子を見に行くこと」

そんなことも、家をつくった私たちの大切な仕事なんだと思います。

家づくりに何年もかかることは、ほとんどありません。

 

でも、その家での暮らしは、30年、40年、50年と続いていきます。

そう考えると、家を建てている時間よりも、住んでからの時間のほうが圧倒的に長い。

当たり前のことなんですけどね。

 

ついつい私たちは、「建てること」に一生懸命になってしまいます。

もちろん、それは大切。

でも同じくらい、

建てたあと、その家でどんな暮らしが続いているのか。

困っていることはないか。

快適に暮らしていただけているか。

そこまで見続けることが、地域で家を建てる工務店の仕事なのだと思います。

 

「想定外だったことが、ほとんどない」

「快適に暮らしています」

「あのとき、アドバイスしてもらってよかった」

 

そんな嬉しい言葉をいただきながら、

換気扇の掃除方法を一緒に確認する。

 

たいせつだな。

としみじみ感じながら勉強させていただいた一日でした。

 

 

OG様。貴重なお言葉をありがとうございました。