こんにちは。
津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。
今日は、私たちが水回りの施工をさせていただいた「あなみ」さんへお泊まりに。
特別にご招待いただき、お試しでの宿泊、いわゆる試泊をさせていただきました。
結論から言うと、
めちゃくちゃよかったです!

広くて、優雅な空間。

特に印象的だったのが、軒の下の空間。
大きな軒に守られながら緑を眺め、水の音を感じるテラス。
外にいるんだけど、家の中にいるような安心感もあって。
何をするわけでもなく、ただそこに座っているだけで気持ちがいい。
こういう時間って、普段の生活ではなかなかないなぁって。
さらにさらに。
夜ごはんと朝ごはんは、あなみさんの身体にやさしい絶品料理の数々。
1日じゃ、もったいない。
できることなら1週間くらい滞在したい。
そんな空間でした。
さて、お昼からは今日のメインイベント。
弊社が建物全体の施工をさせていただいた「禪」の見学会です。

今回は予約不要で、旅館おたふくさんとの共同イベント。
結果、お昼の部だけで30組もの方にお越しいただきました。
ありがたや。
たくさんの方に見ていただいた、この建物。
実は、最初からこんな姿だったわけではありません。
とても古く、かなり傷みも進んでいました。
最初にご相談をいただいたときには、
「これは、本当によくなるのか。」
社長自身、そう思ったくらいです。
ただ、建物をよく見ていくと、やっぱり昔の家はポテンシャルが高い。
極太の丸太梁。
立派な小屋組。
今、同じものをつくろうと思っても、簡単にはつくれないものばかり。
もちろん、古い家なので、いいところばかりではありません。
土台や基礎など、傷んでいる部分もありまして。
きちんと調べて、悪いところは直す。
必要なところは補強する。
そうすれば、まだまだ使える。
いや、使えるどころか、今の建物ではなかなかつくることのできない空間に生まれ変わる可能性を持っていました。
ここで改めて思ったのが、
「建てるときに、しっかり建てた家は強い。」
これは単純に、地震に強いとか、頑丈だとか、そういう話だけではないと思っています。
時代に合わせて手を入れられること。
そして、何年経っても、
「この建物を残したい。」
周りから、そう思ってもらえること。
そういう家は、長く使い続けることができるということ。
日本の住宅は、築年数が経つと価値が下がっていくと言われます。
でも、本当にすべての家がそうなのでしょうか。
今回の禪のように、何十年も前に建てられた家でも、使われている材料や建て方によっては、今の時代だからこそ価値を感じる建物もある。
私たちは、新建材が悪いとは思っていません。
便利なものもありますし、性能のいいものもたくさんあります。
ただ、家づくりでは極力、新建材のような工業製品ではなく、
自然の素材を使いたいと考えています。
無垢の木。
土。
自然由来の素材。
こうした材料は、完成した瞬間が一番きれいなのではありません。
傷がついたり。
色が変わったり。
少しずつ古びていったり。
でも、それが不思議と「味」になっていきます。
古くなることと、悪くなることは違う。
今回、禪の建物を見ながら、そんなことを改めて感じました。
家を建てるとき、どうしても私たちは、
今、いくらで建てられるか。
どんな設備を入れるか。
どんな間取りにするか。
そんなことに目が向きます。
もちろん、どれも大切。
私も普段、お客様とたくさん話をするところです。
でも、家は完成してからの時間のほうが、圧倒的に長い。
10年。
30年。
50年。
もしかすると、その先まで。
そのときに、
直しながら使える家なのか。
古くなっても好きでいられる家なのか。
次の世代が「残したい」と思える家なのか。
家づくりを考えるときには、そんな視点もあっていいのでは、と。
今回の禪は、古い建物を新しくしたというより、
この建物がもともと持っていた良さを、もう一度引き出した。
そんな建物だったと、改めて思います。
壊して、新しく建てる。
それもひとつの選択。
でも、いいものは残し、悪いところは直し、また次の時代へつないでいく。
建てるときにしっかり建てられた家は、直しながら長く使える。
そしていつか、ひとつの家族のものだった建物が、地域の人が集まる場所になり、地域の資産になっていくこともある。
今日、たくさんの方が禪を訪れてくださる姿を見ながら、
家を建てる仕事は、今だけをつくる仕事ではないんだな。
そんなことを感じた一日でした。
ご来場いただいた皆様。
改めてありがとうございます。
また、明日も続きます。
よければ足をお運びください。