大本彩華 自己紹介へ

同じ大きさの窓でも、暖かさが違う理由

公開日:2026/10/10(土) 更新日:2026/10/10(土) 日々の気づき

こんにちは。

津山市の工務店、息吹木の家専務の大本です。

今日も朝ラン。

夏は暑すぎて、走り終わるころには汗びっしょりだったのですが、最近は爽やかな汗に変わってきました。

その汗も朝の冷たい空気に冷やされて、じっとしていると、なんだか寒いかも。

そんな季節になりました。

さて今日は、窓から入った暖かさを、家全体でどう保つかという話。

同じ大きさの窓でも、家によって暖かさが違う。

これ、水筒に置き換えると分かりやすいのかなと思っていて。

保温性の低い水筒に熱々のお湯を入れても、しばらくすると冷めてしまう。

一方で、保温性の高い水筒なら、同じ温度のお湯を入れてもなかなか冷めない。

入れたお湯は同じ。

違うのは、その熱をどれだけ保てるかということ。

家でいうと、これが断熱の考え方に近いんですね。

同じ大きさの窓から、同じ量の日射が入ったとします。

その熱を家の中に保てるのか。

それとも、壁や天井、床などから少しずつ逃がしてしまうのか。

建物全体の断熱性によって、その後の暖かさは変わってきます。

ただ、断熱材を厚くすれば、それだけでいいわけでもなくて。

もう一つ大切なのが、気密。

いくら保温性の高い水筒でも、蓋や飲み口に隙間があれば、そこから熱が逃げてしまいます。

外の冷たい空気も入り、お湯は早く冷めていく。

家も同じようなもの。

断熱材によって熱の伝わりを緩やかにしても、家のあちこちに隙間があれば、暖かい空気は外へ逃げ、冷たい空気が入ってくる。

断熱だけではなく、気密とセットで考えること。

水筒でいえば、保温性の高い本体をつくり、きちんと蓋を閉めるという感覚です。

断熱がいいから暖かい。

気密がいいから快適。

そんなふうに、一つの性能だけで家の心地よさが決まるものではありません。

窓の性能や位置、日射の入り方、間取り、換気、暖房の方法。

いろいろな条件を総合して考えた先に、気持ちよく暮らせる家がある。

数値は、もちろん大切。

私たちも断熱性能や気密性能を数値で確認しながら、家づくりを進めています。

でも、本当に考えたいのは、その数値の先にある暮らし。

冬の昼間、どこから日差しが入るのか。

入った熱を、夕方までどれくらい保てるのか。

家の中に大きな温度差がなく、どこにいても心地よく過ごせるのか。

数値を良くすること自体が目的ではなく、暮らしを良くするために数値を使うということ。

熱の逃げやすさだけを見れば、窓を小さく、少なくした方が、断熱性能の数値は整えやすくなります。

極端なことを言えば、窓がない方が熱は逃げにくい。

では、窓をできるだけ減らし、外とのつながりをなくした家が、本当に心地いいのか。

私は、そうではないと思っていて。

津山や赤磐には、身近に自然があり、季節ごとに変わる景色があります。

景色のいい場所からは、その景色を眺めたい。

気持ちのいい風が吹く日には、窓を開けて暮らしたい。

朝の光も、夕方の空の色も、家の中で感じたい。

大きな窓から田園の景色と光を取り込む木の家のリビング

窓を減らし、断熱性能の数値だけを良く見せることが、家づくりの答えではないと思うんですよね。

景色を楽しみ、光や風を感じながら、人間らしく暮らす。

その開放感を諦めず、断熱性や暖かさもきちんと担保すること。

だからこそ、どこに窓を設けるのか。

どのくらいの大きさにするのか。

どの性能の窓を選び、建物全体をどのような断熱と気密で包むのか。

敷地と暮らしに合わせ、一つずつ考えていく。

同じ大きさの窓でも、家によって暖かさが違う。

朝の冷たい空気を感じながら、窓だけを見るのではなく、家全体で暖かさと心地よさをつくることが大切なんだと、改めて考えました。

性能と、人間らしい暮らし。

どちらも諦めず、本当に気持ちのいい家とは何かを考えながら、断熱の構成や窓の取り方をご提案していきたいと思っています。

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